瓶具黒墨の映画はプログラムがオモシロイ!

ビング・クロスビー映画のプログラムを中心に関連グッズをアップしていきます

【CD】有頂天時代

アステア&ロジャースの『有頂天時代』を見たのでその整理を

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今回は、挿入曲を手持ちのCDで確認(左がサントラ、右がブランズウィックへの録音)

楽曲は、ジェローム・カーン&ドロシー・フィールズの作

 

 

タイトルロールからチームのダンスシーンへ

そのリーダーがアステア

彼はこの後結婚式だが、バックダンサーたちは仕事にあぶれてしまわないように結婚式を阻止しようと企む

まあ、行き当たりばったりの企みだけど

話の展開上、結婚式は延期

婚約者の父親(ジョージ・スティーブンス監督の父が演じている)に

稼いでこなきゃ結婚は許さん!

そんな流れで

ニュー・ヨークに出てきたアステア

タバコの自動販売機でジンジャーと出会う

ここで一悶着あって

謝ろうと追いかけた先が

ダンス教室

ダンスの先生ジンジャーにダンスできないフリして教えてもらう

あまりにできなくて呆れるジンジャーに

① ピック・ユアセルフ・アップ

 

サントラは、ジンジャーが苦労してるところからスタート

デュエットに

励まされて再び踊るも

ダメなフリしたまま終了

ジンジャーがクビになりそうで

ようやく本領発揮

サントラは、この間のやりとりは削って

激しいタップの音とともにダンスシーンを音のみで収録

 

コマーシャル録音はジョニー・グリーンのピアノがフィーチュア

歌の間奏にはアステアのタップダンスも

この歌詞と上手すぎるタップが不釣りあい

 

 

オーディションをすっぽかさざるを得なかったアステアに怒るジンジャー

彼女の部屋にあるピアノ弾き語りで歌う弁解歌

② 今宵の君は

ピアノだけは最初のみ

すぐにオーケストラが鳴っている

映画では、頭洗ってる最中の姿が今宵の君になってしまうオチ

 

コマーシャル盤録音のピアノはジョニー・グリーン

(コマーシャル録音には全曲ジョニー・グリーンのピアノあり)

 

 

 

ルーレットで勝って専属楽団の契約書をゲット

恋敵のオーケストラの演奏に乗せて

③ スイング・タイム・ワルツ

サントラに収録も歌は無し

軽やかな足音は録音されている

 

コマーシャル録音は、20曲目に別テイクとして収録されているも本テイクがない

歌は無いけど、途中アステアのタップダンスの音が入る

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ナクソスのCDにもブランズウィック録音が収録されている

こちらは録音データもしっかり記載

それによると未発表となっていて

ソニー版CDより10秒ほど長い

しかも、こちらにはオープニングにアステアのタップ音

ここが大きな違い

 

ディスコグスを調べてみると、SPレコードマトリックスはLA1139D

ナクソス盤はLA1138A

???アルファベットは違うだろうけど、番号が違う???

ちなみにカップリングされてA面に当たるファイン・ロマンスのマトリックス

ナクソス盤のライナーと合致

 

ここから導き出される結論は?

ナクソス盤のライナー誤り?

いや~ナクソス、しっかりしてそうだし・・・

 

YouTubeで探してみるとSP盤を再生している動画を発見


www.youtube.com

SPレーベルの画像にある番号はLA1139

最後まで聞いてみるとアステアのタップの音が入っていない!

と言うことで、

アステアが入っているマトリックスはLA1138

アステアなし、ジョニー・グリーンのオーケストラだけでの演奏がLA1139

そして何故だか、SPの発売はアステアなしバージョン

 

 

婚約者がいるアステアはジンジャーとの仲を進められない

二人きりになるシチュエーションでも何もできない

業を煮やしたジンジャーがぶっきらぼうな歌い方で

④ ファイン・ロマンス

サントラ聴いてるだけだと、

ぶっきらぼうスタイルはジンジャーの歌い方かと思っていたけれど

そういう状況だったのね

途中、事情を知ったジンジャーが今度はつれない態度に

心を決めたアステアは一転

クドキ調のファイン・ロマンスを歌う

 

サントラ盤は、途中のやりとりを端折っているので

ジンジャーの歌に続いてすぐにアステアの歌になる流れ

 

ソニー盤19曲目には別テイクが収録

前半はせかせかした感じで進んで

中盤には全然違う歌詞が登場

聴き比べるまでもなく別テイク

 

 

なんやかんやあってキスする2人

アステアにべったり口紅 

その口紅がついたまま黒塗りへ

⑤ ボージャングル・オブ・ハーレム

ビング・クロスビーの映画『ディキシー』は黒塗りでDVDが発売禁止になっていると聞くがこのシーンは大丈夫なのか?

でも『スイング・ホテル』でもビング・クロスビーが黒塗りするシーンがあったけど

普通に発売されてる

 

フレッド・アステアが自身の3つの影と踊るシーン

3つの影は左方向から放射されたものかと思えるほど一緒

このシーン、アステアが同じ踊りを3回、合計4回やってのけたそう

その証拠に、曲が進むにつれて

アステア本体と影の踊りが変わってくる

 

サントラはタップの音は入ってるけれど、歌はコーラスだけ

 

コマーシャル録音は、オープニングからタップ音

かっこいいなぁココ

ラストもタップで締めて、この時代でコレはどんな感じだったんだろう

 

 

婚約者が現れてジンジャーは別れを決心

アステアが君と踊れないならもう二度とダンスしないと

歌い踊る ⑥ ネバー・ゴナ・ダンス

 

歌詞見てると

セント・ルイス・ブルースの一節の後には一瞬だけフレーズが

 

私が欲しいのはあなただけに続いて

グルーチョ・マルクスにネクタイを

ハーポ・マルクスにはシルクハットをあげる

といった歌詞も登場

 

 

映画のラスト・シーン

アステアが「ファイン・ロマンス」

ジンジャーが「今宵の君は」を同時に歌って幕