瓶具黒墨の映画はプログラムがオモシロイ!

ビング・クロスビー映画のプログラムを中心に関連グッズをアップしていきます

【番外編】 フレッド・アステアの 『踊るニュウ・ヨーク』

 
朝ドラ『わろてんか』でも
戦争が近づいてきたきな臭い世相が描かれていますが
リアルタイムのチラシをヤフオクで落札したので
クロスビーの映画ではありませんが取り上げてみます
 
イメージ 2
 
 
本郷座の二つ折りチラシ
下段の館の説明を読むと
封切館ではありませんが、セカンド系に先立って上映するとありますので
1.5番館くらい?
 
で、この週(10/10~10/16)は、『踊るニュウヨーク』を上映
 
中面を開いてみますと・・・
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そもそもこのチラシ
ビングの映画でもないのに購入した訳は
このページに踊る文字
「日独伊三国同盟成立の記念週間」に
 鬼畜米英の『踊るニュウ・ヨーク』を公開!!!
 とは、なんのこっちゃ!?という衝撃から
 
軍部(表面に内務省軍事保護院って言葉がある)から
「この時勢に敵国アメリカ映画を上映するとは何事ぞ」
とどやされても
「同盟成立という空前の喜びを共にせんがために
 三国を代表する(新体制に即した文化)映画を上映するんです」
と、言い逃れたのか?ってこんな言い回しじゃ苦しすぎでしょう
と勝手な想像していましたが
 
詳しく見ていくと
10月17日より上映は分かるのですが
上映年がこの面にも、表面にも記載されていません
 
ということで、日独伊三国同盟WIKIで・・・
同盟は、1940年9月27日に締結
ということは、翌月に記念週間を行うのは自然な流れ
 
で、当時の情勢も読んでみると
この同盟を結ぶことでアメリカとの関係悪化は予測されていたとある
となると、この時点では、決定的に鬼畜米英モードでもなかったのね
 
では、アメリカ映画が禁止されるようになる前に
もう1週続けておこうという考えでしょうか
「好評続映」とあるから大衆も求めていたんでしょうか
 
軍部に「いつまでこんな映画を上映してるのか~」ってどやされると
「いえいえ、1週後には同盟国ドイツの『民族の祭典』を上映するんでよ」
と言い逃れ?と、まあ1枚のチラシで想像が膨らみます
 
 
次に、右下の広告欄を見てみると
衝撃的!な洗顔クリームが・・・
 
「ニキビ殺しの異名あり」もスゴイですが
「但し、相当な硫黄臭さです!」
ん~、これはイヤでしょう!
当時は普通だったんでしょうか
 
 
裏面にいきますと
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栄養剤の一面広告
こちらも、読んでいくと「魚臭くなく・・・」などと臭いに言及されています
 
当時は、良薬口に苦しと口に入れる前に、強烈に臭っていたのかもしれませんね
 
 
令和4年8月追記
NHKの「新ドキュメント 太平洋戦争 1941」を見ていると、三国軍事同盟の後も親米政策を政府が行っていたという