瓶具黒墨の映画はプログラムがオモシロイ!

ビング・クロスビー映画のプログラムを中心に関連グッズをアップしていきます

【デコポス②】名もなく貧しく美しく

『永遠の人』に続いて見たデコがこちら

いや~、今回もヒドイ話です

終盤ようやく明かりが見えたと思った校庭のシーン

マシュー・ヴォーンなら

やっちゃうんだろうなとふと思った結末を

60年前の日本映画はやってたんだなぁ

 

ブツはこれ

3番目に加山雄三

出演場面には比例しないんだ

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切り取られた下部白地部分には書かれた跡が・・・

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表面からはあまり分からないけど裏面にはシミ

 

 

bingcrosmymovie.hatenablog.com

 

(10月11日到着)グレース・ケリーゆえか高額になりがちな『喝采』ポスター

ヤフオク終了のタイミングは、ラグビー アルゼンチン戦真っ最中

だいたい高額になる喝采・上流社会

試合前にテキトーな値段で入札

スパークリング片手に試合観戦

前半が終わった時点で何気なく確認すると

残り2分

酔っ払った状態で100円だけ追加

最高額になるも

まあ、ムリだろうと後半戦に

 

結果、落札

この形状は人気ウス?

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左下に「1959年パラマウント」と印刷

オスカー印もあるし、リバイバルなんだ

通常形状のポスターでも、

地色が黄色いのがあったから

区別されてるんだろうか

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紙質は厚手

 

(3630-300・800)

【プログラム】ブルースカイ 国際出版社版

前回のピカデリー版と同じ表紙

なので、中身も一緒ではと思われがちな1冊

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B5サイズ、挟み込み(糊、ホッチキスなし)

12ページ(表紙含む)

発行所・編集人: 国際出版社

印刷所:表記無し

 

タイトル『ブルースカイ』に ♪ を挟み込んじゃったので

中点「・」ありなのか~?に逆戻り

 

さてさて中身ですが・・・

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ページ数が違うのでベツモノと思いきや

この「解説」、ソングタイトルも含めてピカデリー版と全く同じ!

ピカデリー版の印刷所は「国際印刷株式会社」

今回の国際出版社と同じなのか

住所の表示がないので断定不可

でも改行位置も全て同じなのは、版が一緒ということか

下段にある「スタッフ・キャスト」もピカデリー版の1ページと同じ

 

さて、次なるページは・・・

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ピカデリー版では裏表に渡って記載されていた「物語」を見開きで掲載

こちらも改行位置も上段の写真も全く一緒!

とはいえ、見開きの方がレイアウト的には正解

下段にあった広告は「ニュース映画界」とオリジナル

☆で始まる4つの話題

2つ目のミッチー・ゲイナーが「エニイシング・ゴーズ」に出演とビンクロ・ネタ

聞いたこともないリンダ・クリスチャン(3つ目)は完全にゴシップ

 

さてさて次のページですが・・・

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ここでもアステアーとコオルフィールドは写真も含めて全く一緒

下段の広告欄をビンクロに当ててます

が、ピカデリー版のビンクロは二人の後に堂々の1ページ掲載

そのためか、ここでは完全オリジナル

名前もクロスビーからクロスビイに変更

内容も読み応えのあるものになっています

「独特のうたい方からクルーナーの本家といわれ」や

「ジャズ・キングと呼ばれたポール・ホワイトマン楽団」の言い回しが目を引くところ

「失われた少年」を最後に引退する予定が、あまりに評判が良かったので思いとどまったんだ

と、初めて聞く話

喝采」ではアカデミイ賞を惜しくも逸したと最新情報も盛り込まれています

 

続いてのページは・・・

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南部圭之助氏による「内輪話」

ピカデリー版では3ページに渡って掲載されていたこの話も

まるまる移植

下段公告に、オルガ・サン・フアンと監督の紹介

オルガの内容はレイアウトこそ変えてあるものの全く同じ

だが、監督スチュアート・ヒースラーについてはかなり詳しく書かれている

これを見る限り、全編オリジナルで作って欲しいと思わせるような感じ

 

そして、最後のページ・・・

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ピカデリー版では鳥獣店の広告は、自社の「英和対訳シナリオ・シリーズ」に

 

左ページの「御案内」には「美麗パンフレット」の御用命

この時代、「パンフレット」って呼んでたんだな~

「当劇場特約の・・・」とあるから、全国展開してたってことか?

このカタチだと、地域限定の広告は一切無いからどこでも使えるな


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裏表紙は、オペラ口紅からエリザベス口紅にチェンジ

東京銀座エリザベス・コスメティック・カンパニーとあるだけで

よく分からないものの、たぶん違うメーカー

広告の方はよくよく読むと

口紅は「栄養の点でも優れる」ものなのか

とか、「エリザベス・カラー」って色なのか

犬が付けてるヤツじゃないのかなど

やっぱりヘン

が、ヘンな広告が裏表紙にしかなかったので

オモシロイ度数が少ないようなプログラムではありました

【プログラム】ブルースカイ ピカデリー版

ブルースカイ・プロブラム総確認

まずは1番ページ数の多いピカデリーから

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B5サイズ、ホッチキス留め

18ページ(表紙含む)

発行所:B・L・C映画部

編集人: 佐々木成彰

印刷所:国際印刷株式会社

 

見返しには、英語でキャスト、クレジット、シノプシス

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キャストはもれなく記されているが

アダプテーションアラン・スコットの名前無し

シノプシスはざっと読んだ感じプレスシートで使われていたストーリーの英語版

 

左側には差し込みのり付けのジョーン・コールフィールドのポートレート

1955年4月1日からロードショー開始とある

 

手元に3つあるピカデリーのプログラム

ひとつだけ、ツルっとしていない本文と同じ紙質


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右にはフレッド・アステアポートレートがきて

左になってようやく1ページの付番

日本語のスタッフにも「潤色」なし

キャスト表のカタカナ表記はプレスシートに倣っている

 

広告「ヨゥモトニック」には、強力女性ホルモンが含有!

なんだ、それ?

小瓶よりもポケット瓶の方が小さいのか最安値


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2ページの「解説」は、一言一句プレスシートと同じだなぁと読んでいくと

「ミュジカル」と伸ばさない表記あり

おお、コダワリの独自路線かと思ったら

その後、「ミュージカル」と表記があるので、単なる誤植

独自路線としては、最後の挿入曲一覧

ホワイト・クリスマスでも歌われていた曲」、

「この映画のために、新作された曲」を取り出した上で

ABC順に表記

まあ、羅列で余計に見にくいとも思いますが・・・

 

3ページの「物語」は、プレスシートと同じ

 

広告「アネホルモンA」

安息香酸エストラジオール?

五(何?)含有??

25万国際単位???

全くもって過大広告じゃないのか

左ページには装いと

女性の髪、肌、衣服の3連発

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4ページにも「物語」が続く

プレスシートでは間違っていた「ヒート・ウェイヴ」を正しく表記

 

広告「オマタドロップ」???

知りません

検索すると、レトロ缶が多数ヒット

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おお!ドロップの形が一緒だ

 

5ページからは

南部圭之助氏による「ブルー・スカイの内輪話」

あれ?「・」がある

 

・『ローマの休日』が日本で世界最大のヒットをした

・『皇帝円舞曲』と『ブルウ・スカイ』の上映をリクエストした

・ヂンヂャアロヂャアスの表記はこだわりなんだろうか

 

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6、7ページと続く

・ここで初めてブルースカイがイースター・パレードの前にできた映画と

 製作年のネタバラシ

・ブルースカイという曲自体は、戦前の日本でも流行していた様子

・ビング氏は「パラマウントの家つき」だからアステアには割ワルイ

・ナイトクラブのセットの説明では「左に壁を持ったまっすぐの階段に2つテーブルを置いてあるのは、日本のレストランの経営者が見たら早速利用したくなるだろう」

どんなシーンだ、記憶にない。見たら早くまとめるべきだ

・最後に、ハーメス・パンを共振付者コレオグラファと紹介

 

広告 英語では、ペットショップの表記があるが「大須賀鳥獣店」 

イラストを見ると、猿も売っている?

 

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8ページにはフレッド・アステア

でも、最後が「ー」と伸びている

文章は、プレスシートと同じ

 

9ページにはジョオン・コオルフィールド

と伸ばし方に若干の違いを見せているが、こちらも文章はプレスシートと同じ

 

広告「ポポンS錠」

「1上で2人分の元気」とは、2馬力じゃなく2人力?

 

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10ページでようやくビング・クロスビー

こちらも文章はプレスシートと変わらず

でも、ポートレートは変更されている

 

広告「冨士(点なし)コニャックと白ポートワイン」

聞いたことないなぁ

アベックキャップなるものも非常に気になるところだけど

一切ヒットしない

 

11ページのオルガ・サン・ファンの解説では、

プェルト・リコ表記に改められている

ポートレートもコッチの方が違和感なし


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最後の12ページ

「余滴」では、次回公開の『喝采』の紹介

ここのタイミングでは、まだアカデミー賞が決定していない様子

喝采と言う題名は、偉い映画批評家の方々が特につけてくださった題名」なんだそうだ

田舎娘とは全然違うからクレーム必至だったのか?

 

 

このピカデリー版では『ブルー・スカイ』と点付きを通している

 

「30名からの団体鑑賞」?

映画ってそうやって見てたのか?

 

「観客エチケット」には、まぁそうだろうなとの注意書きの後

「芸術を向上せしめる武器の一つは気軽な拍手にあります」の記述

演者がいるならともかく、映画でも拍手してた?

 

上映時間表を見ると、5分のインターバルをとって6回上映

その休憩時間には、ブルー・スカイ映画主題曲集

レコード放送するアンプリファイアーを

アーニー・パイル劇場とここしかないと自慢

 

左ページには『喝采』と、個人的なダブルネーム

4月中旬からのロードショーと日は未定

「シーズントップを飾って」というのは

年度でシーズンを区切ってたということなんだろうか?

 

裏表紙の広告は、桜の春仕様

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超微粒子色素に強力栄養素、最高級香料のブルガリアローズ

ツッコミどころ満載としか思えないオペラ口紅

もう、無いんでしょうか

 

と、70年近い年月が経ったプログラムはオモシロイ以外の何物でもありません

が、需給バランスの原理かとてつもなく安価で流通しています

 

 

① 

② 2017/12/29 ヤフオク(130・180)

③ 2022/4/11 ヤフオク(100・同梱)

bingcrosmymovie.hatenablog.com

 

【プレスシート】ブルースカイ

なんだか到着記事ばっかりになってしまっているこのブログ

本来は、昔のプログラムって、よく見るとなんかヘンよね

といったところを記録していくもの

なので本来のスタイルに

今回は、先日見なおした(とは言え見てから3か月)ブルースカイ

1946年の映画だけれど、日本公開は1955年4月1日

ホワイト・クリスマス』のヒットにあやかって

アービングバーリン」とうことでひっぱりだしてきたのか

 

1955年はまだまだプログラム時代

なので結構な種類があるも

まずはやっぱりこれ、プレスシートから

 

三つ折りB5サイズ(少しコブリ)

発行・印刷日、編集・発行者等の記載は一切なし

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ブルーなだけあって、このページのみ青色に着色

「ブルー」と「スカイ」の間の「♪」はデザインなのか?

場所がジャストすぎて『ブルー・スカイ』なのか『ブルースカイ』なのか

どっちなんだ~

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めくったページは全編英語・・・

ではなく左下にカタカナ

おお、点は無い

 

その左には、スタッフ、キャスト、解説、ストーリー

スタッフとキャストは英語記載の人物を漏れなく

「潤色」って聞かないけど、話をモルようなヒトかな

英語ではアダプテーション

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解説では、ホワイト・クリスマスやバンド・ワゴンを出しているし

「名花ジョーン・コールフィールドが久しぶりに登場」などと

あくまで新作と読ませる文章

もちろん製作年には一切触れられていない

 

ストーリーは梗概とはしていないが

「ハッピーエンドに終わった事は言うまでもない」などと結末まで記載

挿入曲に邦題「美しい娘はメロディーのようだ」と命名

「ヒート・ウェイべ」はご愛嬌

 

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裏面には「スター・メモ」

ビング・クロスビー

・「いろいろの仕事をして、人生修行をしていたが」と苦労人のように書いてある

・生年が1904年

・この時には「ビング・クロスビーファン・クラブ」があったんですね

・公開予定とされている「喝采」は2週間後の4月15日からの公開

でも、冒頭の文章では公開されている感じ

 

フレッド・アステア

・「良家に育ったので、教育は家庭で受け」とあるが、小さい時から舞台で忙しかったので小学校とかに行けなかったんじゃないか

 

オルガ・サン・ファン

ポルト・リコと言う聞き慣れない表記はプエルト・リコの事

 

 

最後に「楽しく、32曲のバーリンの名曲」として収録曲がABC順に記載

「この映画のために新作された曲」も間違いない4曲に★

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ここでは『ブルー・スカイ』と点あり

プレスシートはプログラムほどに面白くはないけれど

やっぱりどこか抜けている

 

 

(9月29日到着)【デコチラシ】このチープな色には抗えない

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チラシ自体がどれだけ作られていたのか

ほとんど出ない

そのためか、出品されると競争率高し

出ないといえ、出演作品は多いわけだから

とめどないと言えばとめどない

ここはゴハットでと思ってはいるものの

ザ・昭和のチープな着色加減に抗うことができず

酔った勢いもあって(自分的には)高値で落札

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正規チラシというより単館モノかな

イイね!着色・紙質、とんでもなくチープ

だけど、状態はすこぶるよろしい

 

(1800-200・140)

【デコポス①】永遠の人  

先日見た映画のポスターを

ポスターといえ、サイズは電車の中吊り広告

どこで使われていたもの?

下部の白い箇所には上映日を手書き?

それは無いけど、下には他のポスターを糊付けした跡も

実際に使われていたんでしょう

随分と痛んでます

まあ、元々もそんなに上質ではない紙

使い捨てるが大前提なら

よくぞ残っていたもの

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惹句には「人間愛憎のすがた」とあるが

フラメンコギターにカスタネット、歌というよりは心底の叫びをBGMに

綴られる5章立てのストーリーは、愛のない愛憎

この音楽の使い方、当時の日本映画は先鋭的なまでに斬新

 

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裏見ると、紙の悪さが際立つ

 

他のポスター見ると「清らかな詩情と感動」

いやいや憎しみしかないって

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今年4月から突然到来したデコブームで14作品目の視聴

その全ての作品で顔を覆って大泣きするシーンがある

いや、そんな泣き方せんでもと思う作品もあるけれど

コレは納得

 

 

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