前回の紹介記事から随分開いたけれど
引き続き『ワイキキの結婚』モノを
日比谷映画劇場ニュース 第178號
印 刷:記載無し 発 行:昭和12年8月4日(映画は10日マデ)
印刷人発行人編集人:奈須藤三郎
印刷所:共同印刷株式会社
発行所:東京寶塚劇場
サイズ:B6 三つ折り 6ページ
定 価:表示なし
改めて日比谷映画劇場を調べると
その3年半ほど後に公開された『ワイキキの結婚』は
プログラムとしては178號
この映画の公開は、昭和12年8月4より10日までの7日間
ちょうどそれくらいの計算になりそうだ
1枚開くと、次週予告
映画は、表紙にもなっているデイタ・バルロ(知らない)の霧笛(知らない)
併映は、ソヴエート(どう発音していたのでしょう?)映画の狙撃兵(知らない)
下にはコロンビアレコードの広告がありますが、ビンクロではなく・・・
管弦楽団とあるのでインストでしょうか?
「甘いささやき」は Sweet is the word for you なのか?
ん~「心の中は」は分からないぞ
で、これらは単に広告で劇場内でかかっていたのは「間奏楽」とある方か?
もう、慣れっこになっていたけど、ここは右から左への横書きで
上と下で方向が違うじゃないか!
その裏面は、クラブ化粧品の広告
『コスメの王様』以後では読み方も変わってこようと言うもの
とは言え、JAROレベルの謳い文句が並んでいることに変わりなし
③にある白粉の辺りは、有害なものを入れない拘りが本にも出ていたところか
小さい文字を追っていくと「美肌」のルビは「びき」
これも正解のようだけど、今じゃあ「びはだ」
その美肌に効果ありとアーモンド
最近でもアーモンドはカラダにイイと良く聞く
「美肌 アーモンド」で検索するとトップに来たのが有馬芳香堂
先日、工場直売店に行ったばかりじゃないか
ところで、女性が使っているのはコットンパフみたいなもの?使い捨て?
広告の左側に二本立て映画の紹介
スタッフの項には、振付や衣裳まであり
当時のヒトはここまで興味があったのかと思うほど
梗概は、いつものようにラストまで書かれています
映写時間は85分とWIKIよりも4分短い表記
二本の映画を絡ませながら書かれています
曰く、「明るさ、若々しさ、と都会的なスマートさ更に洗練された滋味を
パラマウント調・・・・」
続いて引き合いに出される名前は全くもって手に負えない
読み進めていくとこんな記述も
「ビング・クロスビイも日本では嫌われ組の大関だがこの位歌のうまい奴も少ない」
え~、そうだったんだとビックリ
最後は、レオ・マッケリーの新作を(広告に非ず)としてオススメされています。
その横の「コロンビアレコード」は先ほどとは違って左からの旧式流し
そして最後のページには再びクラブ
写真に写るチューブには楠公マーク
こちらの広告でも「強力殺菌剤」として
クロールカルヴァクロールと
ヨードチモールを誇らし気に紹介
とはいえ、聞いたことのないもの
カルバクロールでヒットするのはオレガノからの抽出オイル
チモールは現在のリステリンにも配合
と、結構キチンとしてそうです
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