昭和22年12月30日(火)公開
年の瀬も押し迫っていますが
この頃の映画は、火曜日に公開されるのが普通なのでしょうか
印 刷:昭和22年12月29日
発 行:昭和22年12月30日
編集印刷兼発行人:松本豊吉
発行所:アメリカ映畫宣傳社
サイズ:B5 三つ折り 6ページ
定 価:表示なし
その他:MPEAマークあり
仙花紙?(紙質悪い)
季節柄、上部には「HAPPY NEW YEAR」と入っています
また、下部には「MUSASHINO WEEKLY」と
あたかも武蔵野館独自のプログラムに見えますが
「AMERICAN PICTURE NEWS」となっている同じ表紙のモノを
ヤフオクで見た事があります
購入していませんが、おそらく中身は同じでしょう
表紙の図柄は本国のモノをそのまま使っているのかな
シリーズとしては日本初公開になりますが
" HIT THE ROAD AGAIN..." や
ちなみに歌でよく聞く " HIT THE ROAD "とは
スラングで「出発する」という意味だそうです
また、ドロシー・ラムーアは DOTTY と愛称になってます
それでは、中面を
配役・解説・梗概とあまりツッコミどころはありません
表記としては、クロスビーと伸ばすのではなくクロスビイとなるようです
ホープもボッブと小さい「ッ」が入っています
とはいえ、やはりオモシロイのは広告
サニーポマードのトレードマーク
分かりにくいのですが
女性の顔ですね
ただ、分かりにくいとトレードマークとしては
いかがなものか
「爽快なる感触」というのも今では違和感
前回も書きましたが
チフォゲリゾン注射液
面・、面・、
もう読むことすらできません
どんな症状なのか
今では聞かないような病気でしょうか
続いて、3つ折りの真ん中のページへ
ここでは「トリオ御紹介」として主役3人のプロフィール
手描きの顔がイイですね
サインは S.T とあります
ビングの紹介はオモシロイですよ
戦後初公開は「我が道を往く」
そのため、戦前から見ていなかったような若いファンは
オマリー神父役に感激してたのに
次に公開された「スイング・ホテル」で肩透かしをくらい
この「モロッコへの路」で呆れ返ってしまうでしょう
とあり、でも戦前の作品はこんな感じ
こちらが本来のビングです
と、紹介されています
ビデオもない時代ですから、こういった解説を聞かないと
アレレ?ってなるでしょうね
また、ボブ・ホープについては、ちょうど戦時中に本国では人気が上がったため
日本との認知度がかなりあったようです
というか、誰これ?ってレベルかも
ドロシー・ラムーアについては
「ニュー・オーリンズ乙女です。」って表現がいいですね
で、そのまま横のページに行きますと
その他の出演者とシリーズについてのメモ
本国では、5作目の「南米珍道中」まで完成しているようですが
まだ「珍道中」を使っていないため、シリーズ名は原文のまま
ロード・ピクチュアとしています
また、5作品とも「~への路」と訳している状態
パラマウントでは、1年に1本作っていた「大放送」シリーズを
「珍道中」がヒットしたから終了させたとなっているのは本当かしら
ドナ・ドレイクの紹介では
「オチャッピィの侍女」となっていて
これが全く???
当時の言葉かと調べてみると
東京の方言で「おしゃべりで快闊な女の子」とあります
遊郭のお茶挽きが語源とか
東京では今でも使うのかしら
広告では
「麗人揃い」のスターも惹かれるけど
「御商談に」使う「貸席」っていうのも興味深い
ページをめくると
児玉数夫氏の「47年の回顧帖」という記事があります
ちょっと見てみると
「スイング・ホテル」(ここでは、「イ」ですね)
ビン・クロとアステアがひどく楽しそう。
⇒ おお、昔は縮めてたんだ
「晴れて今宵は」
サイテーとアステアの不名誉な一作。
⇒ おいおい
「青空に踊る」
アステア映画の最愚作。
⇒ おいおい2
って、言いたい放題
じっくり読むのもいいかもしれません
しかし、いかんせんフォントが小さい
よって、スキャンしてもぼけちゃてるな
1つ目の「わが心の歌」は、乙の上ってなってる
甲乙丙だと、中の上ってことなのかな?
左上の「極楽お家騒動」の予告では
今回の映画も枕に使いながらの紹介でイイ仕上がり
下は広告「オバストロン」
冒頭、去年は・・・とあるのは
新年号という感覚からでしょう
ですから、昭和22年は・・・と
いうことでしょうが
やっぱり、大変だったようです
ですが、「あなたの生活は永久に
冬でありましょう」と結ばれると
ちょっと可笑しな感じ
そもそも、オバストロンで若さと健康を取り戻すと言われてもなあ
もっとオバサン化しそうなネーミングだもんねえ
さて、いよいよ最終ページ
全面広告です
季節柄、やっぱり門松
ヒイラギはクリスマス仕様?
それぞれに楽しいですが
特に目を引くのは
どういうお店なんでしょうか
クツとフルーツが並んでいるなんて・・・
説明文がありません
スキー焼けしないように
三越化粧品を
いうことでしょうが
この時代に
スキーに行ける人が
何人いたのでしょう
ということで、今回のプログラムもやっぱりオモシロイものでした