1947年(昭和22年)6月公開
発行日:記載なし
監 修:セントラル・モーション・ピクチュア・エクスチェンヂ
(M・P・E・A)宣伝部
編集者:発行編集兼印刷者として、ニツトク社
サイズ:B5 三つ折り 6ページ
定 価:表示なし
その他:仙花紙?(紙質悪い)
昨年2月23日にオークション(と言っても即決)で購入
ずいぶん安価と思ってたら、写真のように4つに折られた折り目が・・・
2ヶ月後、神保町で同じモノを発見
こちらは、もう少しだけ高い
が、それでも十分安い
神保町のモノは、なんとなく黒が濃ゆく残ってるかな~
まあ、この値段ならもう1つあってもいいかな~
レベルの気持ちで購入
帰って比べてみると・・・
やっぱり、少し濃ゆい
で、裏を見てみると
あれれ???
印刷の色が全然違う!!!
中面は黒単色ですが、こちらの面は3色使って印刷しています
劇場によって、色を変えたのか?
時期によって、色を変えたのか?
はたまた、物資不足の折り使ってた色が無くなっちゃったのか?
まだまだ、他の色があるのか?
ま~よく分かりません
それでは、中を開いていきましょう
現代では、タイトルが「イ」のスイング・ホテルですが
当時は、スヰング・ホテル
この字は、ウヰスキーでしか見た事ない
今回、初めて調べてみると
ひらがな=ゐ カタカナ=ヰ
「わ」行の「い」にあたり、奈良時代には「wi」と発音されていたとある
お~では、swing だから精確ということではないか!以上、発見でした
中身はと言うと
【解説】では、歌のビングと踊りのアステアが初めて顔を合わせる絢爛たる音楽映画…うんぬんと期待が高まります
続く【梗概】は、ほとんどネタバレ・ストーリー
目を引くところでは、ホテル "Holiday Inn" は「祭日荘」と表現
セント・バレンタインは「聖ヴアレンチノ祭」に
これじゃあ、ルドルフだ(当時の日本人には、こっちの方が聞き馴染みだった?)
あと、英語のこれまた(ざっと見ただけですが)梗概、スタッフ&キャスト
続いては、2ページに渡ります
「鑑賞講座」として、前ページの解説を膨らませたモノ
これは!と思ったところは○したところ
この時点でブルースカイは公開(アメリカで)されていた様子
ただし題名は「青空」
監督は引き続き、マーク・サンドリッチが予定されていたが急逝
製作された1942年は、戦争の真っ只中
なのに戦時色があるのは1シーンのみ
「アメリカの民衆が羨ましいではないか」とあります
インというのは、ホテルと違って郊外のナイトクラブとある
あ~そうだったんだ!今は、同じ名前のホテル・チェーンのイメージ
(しかも廉価)のイメージが強かったので・・・
go-getter 精神(進取の気性)は初耳
中段の「フアン手帖」では詳細なキャスト紹介
ビングの出演作「響け!!凱歌」なの?
今では、「響け応援歌」となってるんだけど
マジョリーズ・レイノル(あれ、ズが抜けてる)のところ
しゃべってないってことかしら
監督には「者」が付いてたのね
右端にある広告『タップの踊り方』
アステアの爆竹ダンス見たらその気になるよね
でも、これは本の広告
「自宅に居ながら誰でもスグ踊れる」らしい!欲しい!
ページをめくると
中面で「青空」と紹介されてたブルースカイは「ブルウ・スカイズ」となってます
広告「六幸ベーカリー」舌端おどる快味!
なんて読むのは分からない、かいみ? とにかく、そそられるなこの文句
季節がら、中元の広告も
最後は一面広告のページ
上段の女性ホルモン剤はスゴイ違和感
「女性の若さと健康に」なのにオバ付けたらいきなりオバサンチックにならないかい
オバストロンで検索してもオストロンでは?となって引っかかってこない
そもそもオバサンっていつから言われ出したのか?
今では蔑称みたいなものでけど、最初からそうなの?
まだ名前の与えられていなかったオバサン世代の人がこれをよく使ってたから
オバの称号を得たのか
どうでもいい事なので次見ましょう
井の頭ダンス学院では、6日間100円で社交ダンスが踊れるようです
一番気になったところが、このプログラムの広告募集欄
そこには「全国の特約映画館で利用されています」とある
この「利用」ってどういう意味なの?
配布されてる?売られている?
一番下に小さい字で「22.6.11」とあります
商品価値的には下がってしまいますが、資料的価値として見ると
昭和22年6月11日に観劇ということでしょうから公開日の推定にも使えます
もう1枚の方にも、そういう日付があれば、色の違いを解決するカギになるかもしれませんが何も書かれていませんでした
まあ、キレイなのを持ってる方が嬉しいんだけど
H30.1.14 追記
『響け凱歌』はロバート・テイラー主演の別モノでした