瓶具黒墨の映画はプログラムがオモシロイ!

ビング・クロスビー映画のプログラムを中心に関連グッズをアップしていきます

【プログラム】 我が道を往く  SY WEEKLY 11

昭和21年(1946年)10月1日 公開

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発行日:記載なし
編集者:松竹株式会社 宣伝課
サイズ:B5 三つ折り 6ページ
定 価:表示なし
その他:仙花紙?(紙質悪い)

表紙にあるとおり、松竹洋画の戦後公開11番目の作品ということでしょう

と、思ってたんですが、
東宝WEB SITEの資料室に「直営洋画劇場上映作品」というのがあって
↓↓↓

ここの1946年(昭和21年)10.1に日比谷映画劇場で公開されたとある
松竹?東宝
調べ始めたばかりのため全く分かりません???


表紙を開くと
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ここで、初めて邦題が登場
この時代は、道のシンニョウは点点なのね

続いて、スタッフ、キャストと続きますが
あれ?ビングって牧師なの?

今見れるDVDでは「神父さん」になってる
ビングの登場シーンでも、自ら
ファーザー・オマリーって言ってたけど・・・

調べてみると
牧師・・・プロテスタントの聖職者
神父・・・カソリックの聖職者
で、
神父には序列社会があるが、牧師には序列なしとある
ということは、
梗概3行目の「副牧師」って地位無いよね~


〔解説〕で、ビングは「スヰング歌手」と紹介され
主演映画も「モロッコへの道」(3作目)「シンガポールへの道」(1作目)
「ザンジバーへの道」(2作目)とある
この順番なのは、すでにモロッコの上映が決まってたのかな?

曲紹介もいいですね
2大名曲は
「星にのつて揺れる」英語はスインギンではなくズインギンになってる・・・
「トウラ・トウラ・トウラ」もう、どうだ・どうだ・どうだって感じ

下欄は、双葉十三郎氏の「アメリカ映画とヒューマニズム
今の感覚だと、ここでは『我が道を往く』を中心に書かれているんだけど
双葉先生もまだ見られていないのか『我が道を往く』には一切触れられていない!

では、何が書かれているかというと
戦後公開作品が30作近くになっているがという書き出しで
いわゆるヒューマニズム映画、具体的には『キュリイ夫人』『王国の鍵』
『エイブ・リンカン』『此の虫十萬弗』『幽霊紐育を歩く』『悪魔の金』を挙げ
最後には、
「生きるに辛く、横道にそれそうになるこの時代だが、人間として自己の貴重さを意識しなければならない。そう努力する私たちに、アメリカ映画は教えてくれて励ましてくれる」と締められています。

終戦1年1ヶ月後の文章です。リアルタイムの文章ですね


続く横のページは、2枚にまたがります
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エルサ・マクスウエル(知らない)の「人間としてのビング・クロスビー」が
かなりのボリュームです

注目は、
アメリカの最も人気のある俳優の首位(2回目)
・新しい歌手の紹介で、ペリ・コモスはまだしもフランク・シネイトレスと表記。
 ディランのボブ・ダイランよりスゴイ!
ビング・クロスビー研究財団で発明品を取り扱っている?
 テープレコーダーは、この財団が絡んでるのかな
・あまり理解できないのがパーティーの招待状のくだり。 3回は読んだけど???
 「出欠の返事は不要です。来られる時にお持ちください」というのが
 ビングらしい?

その後、「ベストセーラー小説と映画」というコラムになりますが
またしても!
『我が道を往く』には触れられず

さて、色々と広告が出てきます
「珈琲の香に 映画を語る 静かな雰囲気」
いいですね。映画のプログラムに載せるからには映画と関係ないとね
でも、無理がある?


裏にいくと
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SYの宣伝部長だった(文章の中でご自身で言われてる)南部圭之助氏による
監督レオ・マッケリの紹介
レオ・マッケリ―からは外れるけど
監督には「西部派」「東部派」「欧州派」があるっていうのが初耳

中段には、劇中歌2曲の歌詞
"GOING MY WAY" と "DAY AFTER FOREVER" ですが
それぞれ
「此の道のゆくては虹の故郷ぞ 我が道ゆかん」
「明日来りなばあけくれに 汝れ(これどう読むのかな)があで名をささやかん」
って、当然かもしれませんが、エライ時代がかってます

英語も今聞くとこんな歌詞なんでしょうか?英語力ないのでよく分かりません

その下にはダンスフロア?の広告
この「日本人の御時間」って何でしょう?
午後7時半以降は米兵の時間なんでしょうか? 
午後7時半に店閉めるってことはないでしょうし・・・


ようやく最後のページです
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こちらの川口ダンスホールは、夜10時までやってます。普通、そやんね
あとは、ベト9の8枚組かな。時代を感じるのは


いやあ、6ページだけなのに、ツッコミ処満載でまとめるのに結構時間かかりました

実は、このプログラムは今年の初めに届いたもの
ヤフオクでグルグル回ってたんだけど、誰も入札せず
たしか値下げされたと思うんだけど、この値段だったらと落札
届いてみたら、状態も良かったし、色々オモシロイし・・・
と言うことで、今の第何回目かのマイ・プログラム・ブームの火付け役

こんな感じで、まとめていきたいんですが、これ結構タイヘンかも・・・