瓶具黒墨の映画はプログラムがオモシロイ!

ビング・クロスビー映画のプログラムを中心に関連グッズをアップしていきます

【SPレコード】ミシシッピ

昨年のレコード・コレクターズ8月号

第246回!!!の続・蒐集奇談

 

戦争中には、ジャズを筆頭に敵性音楽レコードとしてアメリカのレコードが発売禁止になるだけでなく、既存の盤も回収されて原材料に再生されていたとのこと

ならば、戦前に発売されたビング・クロスビーSPレコードなんてレアだよね

 

翌9月号には、文句カードの記述あり

「歌詞カード」ではなく戦前のレコード会社内の用語は「文句カード」

こちらはレコード本体よりも残存数は少ないとのこと

 

ならば、この「戦前」かつ「文句カード」付きは極めてマレということになるよね

という自問自答の末、使えない(聞くことができない、あくまで今のところ・・)モノが増えていく

とはいえ、今回アップするのはこの連載よりずいぶんと前に買ったモノ

当時の理由も、「絶対、珍しいよね」というところ

 

 

では、いよいよ本題へ

先日、視聴した映画『ミシシッピ』の主題歌

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レコードは戦前ポリドール

右からの表記でA面「河にそつて」

B面が「直ぐにネ」とかわいい邦題

そして、文句カードは6ページ(1ページ白紙)

 

よく見ると写真の男は「ロング・クロスビー」

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1ページ目には、「近代のスピード時代」にふさわしい音楽としてジャズがサンザン持ち上げられています

が、先の「続・蒐集奇談」第246回では「ジャズは全世界の全人類をいら立たせ、健全な精神を弱化させ・・・(続く)」なるひたすらにケナシ倒す戦中のコメントが引用されています

おそらく10年も経っていないくらいでこの変化

さかのぼれば、映画が音を出してからも10年経っていなくもある

それを踏まえると2ページ目の

「我らの視覚聴覚に訴えるジャズ映画の流れは・・・」のクダリは今の感覚では想像不可

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2~3ページに渡って映画に梗概

ここでも結末まで書かれています

「当時のインテリ青年」という表現が見られます

寅さんが言う「てめえ、さしずめインテリだな」という印象が強いこの単語

戦前から使ってたんですね

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楽曲の説明では「江湖(こうこ)絶大な人気」と聞きなれない表現も

川(揚子江)と湖(洞庭湖)、世間・社会一般を表す言葉

また、ロジャース&ハートのミュージカルの紹介で「当り狂言」なる言い回しも

これは一般的だったんだろうか

 

f:id:derbinglejp:20210306151409j:plain4、5ページには英詞

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6ページ目は白紙

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レコード袋はオリジナル?

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ところで、この「納付済」はなんだろう? 

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 2018/7/28 ヤフオク(1000・600)