一応の流れとしては、DVDなりを見て
その記憶が冷めぬうちに手持ちの紙モノをじっくり賞味して
そんな流れは完全に止まって
でも、次の映画も見れずに
なんてヘンな状態
さて、見たのが何カ月も前の『艦隊を追って』
日本劇場ニュースの第49號
(公開は)昭和11年(1936年)7月1日より10日迄
毎日9:30開場で10:00開演
(入場は)50銭均一
裏面の奥付によると
印 刷:記載無し 発 行:昭和11年7月1日
印刷人発行人編集人:青柳 猛
印刷所:共同印刷株式会社
発行所:東京宝塚劇場
サイズ:B6 三つ折り 6ページ
定 価:表示なし
1枚めくると
右には化粧品の広告
日焼け止めのクリームだけど
フランス語なのか「クレーム」
日には「焼ける」のではなく「焦げる」
そりゃ、焦げたらダメよね
となると、この時代
健康的な日焼けみたいなポジティブな感覚はないのか?
焼けてる人は労働者階級みたいなスノッブの感覚だろうか
で、そのクレームはマスコット
今とは意味合いが違うのか、調べてみると
魔術、妖精、幸福をもたらすものといった意味もあるようだ
左は、日劇ステージ・ショウの演目が載っているが
表紙の50銭均一を支払うと、これも見れるのか
別料金が示されていないので、そうなのかとも思うけど
この出演者数、その金額で採算合う?
いや~、予告的なもんで、同じ建物でやってるから見に来てね
お値段高いから伏せとくけど・・・
みたいなもんかも
と、まあ興味外はほっておいて
求める『艦隊を追つて』は聞いたことも無い『二つの顔』との二本立て
この時代、小さい「つ」は使わないのかな
活字がないだけで、暗黙の了解で発音は「追って」としていたのか
でも、日本語の「追って」ならともかく
「フレツド」を「フレッド」って読むなんてことは、想像しにくいかも
「梗概」ではなく「筋書」となっていますが、ラストの大団円まで遠慮なく書いてありますね
して、この筋書き、全ての漢字にルビを振る総ルビ
桑港のサンフランシスコなど、非常にありがたい
それにしても当時は活版印刷
この小さいのをイチイチ拾ってた?
気の遠くなるような作業
文字の大きさは日本独自の単位で初号、二号、五号、七号と数字が大きくなるごとに文字は小さくなる。五号は10.5ポイントで本文用の標準サイズ。そのフリガナに使うのが七号のルビ、ポイントだと5.5でルビー。ちなみに、6.5ポイントがエメラルド、5.0がパール、4.5がダイヤモンドとのこと(1巻226ページから)
下部分には、次回のロッパ公演のお知らせ(ここにも値段の表示無し)
おお、地下には酒場まであるのか
その横には、コロンビアレコードの公告
「予約会員」とは?
チョイス無しに、毎回買うことになるんだろうか
いよいよ、映画挿入曲の広告
当時の邦題は味があっていいなあ
ココはじっくり8曲(ん?7曲では)を見ていきましょう
6024(間奏楽では60114となっているけど・・・)
「歌に合わせて踊らうよ」Let’s face the music and dance
「思ひのまゝに」Let yourself go
6025
「たゝ”貴女だけを」これが I’m putting all my eggs in one basket なのかな
いいですね~この邦題
「海を見た」We saw the sea
6026
「バンド・マスターになりたい」I’d rather lead the band
「叶はぬ戀と知り乍ら」I'm building up to an awful let-down
これは、挿入曲ではないけれど、同時期に録音されカップリング曲として発売されていたモノ。片面だけじゃ困るからかな
60134 ヒリアドだけど「モ」って思っちゃったんですね
「君いづこ」But where are you
「立去れ悪魔」Get ghee behind me,Satan
一番左には、東宝直営劇場の他館の案内
この二本立ては横浜宝塚劇場でも上映
ただし、7日までと短い
ようやく、裏面広告にたどり着きました
以前も書きましたが、人を喰った「歯」と米を食った「歯」の違いは不明
専売特許は、配合されている殺菌剤なのでしょうか
そして、入場料よりも随分安い「練歯磨」「半練」
そして「歯刷子」ってなんだ~?
おお、写真の歯ブラシのパッケージに解答がありました
おお?戦前からこんな透明のパッケージがあったのか!
プラスチックなのか?戦前から?
映画のフィルムがあるんだから原理としては可能なのかな
いや、そもそも歯ブラシの柄は何製なんだろう?
よく分からないけど、ここは映画のプログラムを楽しむところなのでこの辺で
2018/12/15 ヤフオク(300・同梱)